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生き物が老いるということ 死と長寿の進化論(稲垣栄浩)

稲垣栄浩さんの著書は読みやすい本が多く、この著書もスラスラ読めました。
「老い」という哲学的なテーマを生物的視点で書かれていておもしろいかったです。

多くの動物は老いることなく死ぬ。人類は老いを獲得した。
生命は誕生して数億年は死ななかった。死も獲得したといえる。

と書かれています。

「老い」も「死」も「獲得した」と言われたらプラスにとらえる事ができます。

人の成長をイネに当てはめると
茎を増やして葉を茂らせるステージはカラダの成長。
茎を高く伸ばし花を咲かせるステージは大人になり能力に花を咲かせるステージ。
米を実らせるステージは富や財産、立派な肩書きや名誉、社会的地位などでは何か物足りない。
精神性を高める「心のステージ」になるのではなかろうか?と表現されています。

私はまだ花を咲かせるステージなのでもう少し歳をとったらもっとしっくりくるかもしれません。

また、もし遺伝子のコピーがあることが不死なのであれば私たちはすでに
不死を獲得してしまっている。自分に子供がいなくても兄弟姉妹に子供がいたら
自分の遺伝子のコピーがあると書かれているのを読んで、自分には子供がいないけど兄弟姉妹
にはいるので安心できました。