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読書感想 砂糖の世界史(川北 稔)

  • 2021年4月11日
  • 2021年7月12日
  • 農業本
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砂糖の原生はインドネシアのどこかだろうと言われている。それが紀元前4世紀にアレクサンドロスの兵士たちにより中東に伝わり、イスラム教徒によって広まって、十字軍によりヨーロッパでも広まったと言われている。

当時の砂糖は「医薬品」「装飾品」「デコレーション」「甘味料」「保存料」の役割として使われていた。

多くの人が慢性的な栄養不足状態であった当時は砂糖は万能の治療薬として重宝されていた。

16世紀から19世紀は砂糖をいかに獲得するかで争ってきた。

「砂糖があるところに奴隷あり」。17世紀はさとうきびは熱帯、亜熱帯地域でしか栽培できないので占領して原住民をほぼ絶滅させたカリブ海にアフリカから黒人を連れて来て奴隷として働かせて栽培していた。ポルトガル、イギリス、フランスが特に熱心だった。(三角貿易)

さとうきびに変わる砂糖、「ビート(サトウダイコン/テンサイ)」は砂糖植民地獲得に後れをとったドイツで生まれた。

1880年代でサトウキビを抜いたが今は盛り返している。

しかし、さとうきび糖の新たな敵は食生活の変化。飽食の時代により砂糖の歴史的使命は終わろうとしているのかもしれない。

砂糖争奪戦によってカリブ海、アフリカ、ヨーロッパでも深刻な後遺症が残っている。

砂糖視点からみる歴史は面白かったです。

甘くて美味しい砂糖の裏には悲惨な歴史が、、、

今では悪の権化のような扱いの砂糖も昔は神秘的なものであり、ステイタスシンボルでもあり、薬でもあった。

この価値観の変化も面白いと思いました。