自分は仕事で玄米も販売しており、多くのお客様に食べた感想を聞いたりしているのですが、玄米を食べる事によって体調が良くなったと言う声は多いです。
しかし、それによって単純に「玄米はいい!」と考えるのではなく「ちゃんとした化学的根拠はないか?」
と探した所この本と出会いました。
この本は渡邊昌氏監修のもと、10章に分けて11人の専門家の方々がそれぞれの分野からみた玄米の有効性を書いてくれています。
以下題名と著者
1 、歴史・機能栄養学「玄米は世界を救う」著者:渡邊昌(日本綜合医学会会長、公益社団法人生命科学振興会理事長)
2、玄米菜食研究「マクロビオティック実践者から学ぶ玄米健康法」著者:西島千陽(女子栄養大学医科学研究室)
3、小児疾患「生きるために食べる」著者:王瑞雲(東診療所所長)
4、がん「玄米医療・介護に利用し幸せな人生をお手伝いする」著者:島村善行(島村トータル・ケア・クリニック院長)
5、調理「~美味しい玄米の調理法と炊飯~玄米食は災害にも強い」平川あずさ(公益社団法人生命科学振興会)
6、緑内障・黄斑変性症「目の綜合医学の肝は、食養生にあり」著者:山口康三(回生眼科院長)
7、糖尿病「健康長寿に貢献する玄米有効成分~分子栄養学の最新知見~」著者:益崎裕章(琉球大学院医学研究科教授)
8、うつ・認知症「精神神経科領域と玄米について」著者:芦刈伊世子(あしかりクリニック院長)
9、不妊症「現代人の不妊と栄養素」著者:出居貞義(大宮レディスクリニック院長)
10、腫瘍病理学「玄米のがん発生予防作用」著者:森秀樹(岐阜大学名誉教授)、久野壽也(名古屋市立大学大学院医学研究科准教授)
著者によって東洋医学的な視点と西洋医学的な視点。双方のアプローチがあっておもしろいと思いました。
内容は題名から予想されるほどガチガチにエビデンスが書かれている訳ではなくて、玄米の歴史、それぞでの著者による玄米との出会い、玄米食による自身や患者さんの変化なども書かれていて読みやすかったです。
ガン、糖尿病、うつ、認知症、不妊症、緑内障、黄斑変性症など、色々な疾病の改善例が書かれていて希望を感じます。
この本を読むまで自分は「ビタミン、ミネラル、食物繊維、抗酸化物質が多い。」「GI値が低い」など玄米の有効性については大まかにしか認知していませんでしたが、この本を読む事により広く深く知る事ができました。
また、個人的には玄米に含まれている「フィチン酸による鉄吸収の阻害」について気になっていたのでしたが、それについて書かれている項目もいくつかあってスッキリしました。
気になった所は多くの著者が有機、無農薬、自然農法のお米を推奨されている所です。
ここには農薬の危険性の可能性についてのエビデンスは書かれていないのですが、この人達は医療現場に身を置いていて、そこから何か感じるものがあるかもしれません。
それについては無農薬ではなく「除草剤しか使わない減農薬米」を取り入れている著者もいました。
個人的にも高価でお金持ちしか継続できない「有機、無農薬、自然栽培米」を推奨するよりも少し価格が高い程度の減農薬米を推奨する方が継続可能だと考えています。なので自分もそういったお米を販売しています。
(有機農業の技術が発展して有機米でありながら価格が高くないものが流通されるようになるのが理想なのでしょうが。)
食べ方としては圧力鍋を利用した炊き方も紹介されていました。自分も過去に玄米食をしていいた時期がありましたが、水に漬け置きをするのが面倒なので白米食になっていました。
これを機に圧力鍋を購入してまた玄米食にチャレンジしようと思います。
最期に、うちも初期除草剤のみ使用の特別栽培(減農薬)玄米も販売していますのでリンク貼っておきます(笑)
5分づき米などの分づき米から試すのを推奨している著者もいましたが、その5分づき米も販売しています。
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