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「第三章 女性牛飼いの章⑧」~労働基準法が適用されない農業~

そのころ、日本の最低賃金が少し増えた。

「最低賃金が上がったから給料を増やしてください。」と女性牛飼いさんに交渉すると、

「農業は特別やからいいんや。」と言う。

そうだったのか?

調べてみると、確かに農業には労働基準法が適用されない項目があるようだ。

そこには、「農業では残業手当を与えなくてもよかったり、休憩を与えなくてもよかったり、休日を与えなくてもよかったりする場合がある」と書いてあったが、

「最低賃金は守らなければならない」

とも書かれている。

女性牛飼いさんは勘違いしているようだ。

そう思い、それを説明した。

でも、「そんなことはない!農業は特別や!」と信じてくれない。

ここで働くのが少し嫌になってきた。

「第三章 女性牛飼いの章⑨」~助成金をもらって土地を借りる~につづく