3流格闘家だった「パンチィー山内」が引退後、就農を目指すも数々の失敗を繰り返してきた話を書きます。
第0章は「格闘技を引退して農業をしよう。」と心に決めた時、まさかのチャンスがめぐってきた話です。
奇抜なコスチュームに個性的な入場。
注目されるための戦略はまずまず成功し、地方の業界ではそれなりに名は知られるようになった。
が、その程度。実力は足りない。
地方大会で勝ったり負けたりを繰り返す三流選手。
そうして30歳になった。
引退する目安にしていた年齢。
18歳から総合格闘技をはじめて12年。
12年も真剣に取り組んだからこそ自分に「才能」が無い事に気づく事ができた。
トップに上り詰める選手との「才能」という壁。
それが明確に見えてくるようになった。
それでも諦めずボロボロになるまで続けていく。
そんな人生も悪くないが、、、
格闘技以外にも好きな事があった。
昔から「生物」の学問が好きで 「農業」という仕事に憧れていた。
そして、自分の中でバクチを打ってみた。
「もし、次の試合負けたら引退して農業の道を目指そう。」
その結果は、
「ドロー」
「勝てなかったら引退」と賭けるべきだった。
困り果てたそんな時、まさかのビックチャンスが舞い込んできた。
優勝賞金300万円争奪トーナメント。
「なるほど、そういう運命か。」
神様が頑張ってきた自分に与えてくれたプレゼントだと信じて疑わなかった。
その300万円を新規就農の資金にしろと。