3流格闘家だった「パンチィー山内」が引退後、就農を目指すも数々の失敗を繰り返してきた話を書きます。
第二章は定年後にのんびり農業している農家さんの元で働く話です。
農家のおじさんに田んぼを貸してもらい、お米づくりをさせてもらえるようになりました。その代わりに稲刈りの手伝いをする約束をしていたのですが、他の仕事を増やしすぎたのと豪雨災害のゴタゴタですれ違いになっていきます。
稲刈りシーズン。
災害から間逃れた僕の田んぼの稲は実ってきました。
稲刈りは農家のおじさんと一緒にする約束です。
しかし、色々な仕事が重なってなかなか時間が合いません。
そんなある日、お米の検査のアルバイトをしている時にばったり農家のおじさんと 鉢合わせになりました。
「そんな所で何やっとるんじゃ~!!!」
農家のおじさんはすごく怒って帰りました。
その数時間後電話がかかってきました。
「お前の田んぼ刈ったから取りにこい!」
言われた通りお米を取りに行きます。
「これがお前の米じゃ!」
そこにはお米が3袋だけありました。僕の田んぼは30袋ほど収穫できるくらいの面積。たったの1割です。
「ふざけるな!!!」
流石の僕も怒りました。
田んぼは返す、もう二度と関わらないと告げて去りました。
しかし、冷静になって考えると稲刈りの時間を合わせられなかった自分にも非があるし 苗代、肥料代、機械代も払ってない。
行政に就農相談に行った時も
「農業の研修はタダ働きが当たり前です。」
と言われた事もあるし、
これが普通なのかな?怒りすぎたかな?
と反省しました。
その後また、農家のおじさんとばったり会いました。
「悪かった。また来て欲しい」
と謝ってくれたので仲直りしました。
でも、また揉める予感がしたのでこの農場で働くのは辞めました。
その後この農場に悲劇が襲います。
「第二章 のんびり定年後農家の章⑨(最終回)」~そして誰もいなくなった~につづく
