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第0章 優勝賞金300万円で就農する夢を見た④」~厳しい現実~

3流格闘家だった「パンチィー山内」が引退後、就農を目指すも数々の失敗を繰り返してきた話を書きます。

第0章は「格闘技を引退して農業をしよう。」と心に決めた時、まさかのチャンス、優勝賞金300万円のトーナメント出場の話がやってきました。

ついに決戦です!

知らない音楽で入場する。

それからリング上で相手の入場を待つ。

この瞬間はいつも時間をもてあます。適当にカラダを動かして待つ。

ようやく相手の入場が終わってリングアナウンサーのコールを受ける

「青コーナー、パンチィー山内ーーーー!!!!!!」

コールに合わせて帽子を投げ捨ててポーズを取る。 帽子の下には前日師匠がカットしてくれたハート型の髪型。

これはきまった!!

そらから相手のコールがあって両者リングの中央でレフリーのチェックを受けグローブを合わせてコーナーに戻る。

レフリーの

「ファイッッ!!!」

という掛け声とともにゴングがなる。

はじめにチョンと相手とグローブを軽くタッチする。

挨拶のようなものだが自分の中では距離感を計る役割をしている。まぶしい照明の下では距離感がつかみにくい。

しかし、まれにこれに合わせて殴ってくる選手やタックルを合わせてくる選手もいるので要注意。

ステップを踏んで自分のカラダの動きを確かめながらジャブでけん制をする。

調子はいい。相手のパンチは見える。

相手が入ってくるのに合わせてローキック。

これは当たる。

パンチを返してくるがバックステップでかわす。

自分のペース。

「いける!」

ミドルキックがくる。

「これはガードできる」 と思った瞬間っ!

倒れていた。

蹴りをフェイントにパンチを当てる「スーパーマンパンチ」。

そのパンチが キレイに入っていた。

しかし、ダメージは浅い。すぐに立ち上がる。

そこからのもつれあいでスタンディングのアームロックのカタチで相手の腕を取る。

ここから後方に投げてグラウンドで極める。得意なカタチ。

だが、今回の相手は腰が重い。つぶされる。

再びスタンド状態での攻防。 距離を取って再びローキック!

「しまった!距離が近い!」

パンチを合わされた。

そのままグラウンドでパウンドを浴びせられる。

「ゴッ!ゴッ!」

拳が硬い!強烈なパウンド!

でもまだいける!

反転して立ち上がろうとするが、、、

ここでレフリーストップ!!!

「ストップ早い!!まだ闘える!!!!」

と思い悔し紛れにすぐに起き上がって元気なのをアピールしようとしたが立てない。

すぐにカラダが動かない。 適切なストップだった。

「やっぱり現実は厳しいな。」

眩しいスポットライトを見上げながら思いにふける。

この瞬間はいつも悔しさに溢れるが緊張から解放されスッキリした感じもある。

しかし、今回は悔しさはあまりない。

やはり引退すべきだな。

つづく