クビを宣告されたものの、まだ辞めたことにはなっていないようだ。
とりあえず普通に出勤して、タマネギの皮むきをした。
とは言っても、さすがにこの状況で仕事を続ける気にはなれない。
どこか他にも農業の仕事がないかと思い、この農業法人に野菜を出荷している農家さんに相談した。
「ここでクビになるんですけど、仕事はありますか?」
すると、まさかのOK。
ところがその少し後、
「話があります。事務所に来てください。」
と農場長に呼び出された。
テーブル越しに向かい合って座る。
一息ついて、
「すみませんでした!!!!」
深々と頭を下げて謝られた。
「本当は辞めて欲しくないんです!」
気持ちの良い手のひらの返しようにスッキリし、和解する事ができた。
そもそも僕が悪いので。
しかし、新しい働き口を見つけてしまったので大幅にシフトを減らす事に。
少し距離を置く事になったが、その後もこの農業法人で色んな事件を目撃することになる。
第四章 ブラック系?農業法人の章
おわり
もう少しだけ続きます。