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「第四章 ブラック系?農業法人の章⑩」~タマネギの皮むきの才能~

植物がすくすく育つ農家にとっては、とても忙しい夏。

この農場では逆に仕事が少なくなりました。

夏野菜は技術と手間が必要で、管理する自信がないため、夏はソルゴーという緑肥を生育して土づくりに専念することにしたらしいです。

仕事がなくなったので、僕もついにタマネギの皮むきをすることになりました。

3人のおじさんがせっせと皮むきをしているタマネギ小屋のメンバーになりました。

タマネギの皮むきをする台に座って、タマネギの根っこを切ってエアーで皮を飛ばして頭を切ります。

1箱終わったら補充して、また繰り返します。

最初こそ手こずりましたが、すぐに慣れました。

いつの間にか一番早くタマネギの皮むきができるようになっていました。

僕にはタマネギの皮むきの才能があったようです。

僕があまりにも早くタマネギの皮むきをするので、性格の悪いおじさんに「おまえが早いからオレが遅く見えるやろ!もっとゆっくりしろ!」と注意されるくらいでした。

無視しましたが。

そして、おじさんたちは相変わらず農場長と仲が悪く、作業しながら農場業の悪口ばかり言っていました。

しかし、昔は農場長と仲良くしていたそうです。

「お前もそのうち俺たちみたいになる。」と予言されました。

「第四章 ブラック系?農業法人の章⑪」~ストライキとタマネギ地獄~につづく