この会社は居酒屋の事業で大きくなった会社です。
そこから介護事業や宅配弁当の事業も展開し、農業にも手を出しています。
面接を受けた大きな建物はお弁当工場でした。
農業部門はそこの事務所を間借りしているだけでした。
先にお弁当工場がこの町にやってきて、そこで農業もやることになりました。採れた野菜をそのままお弁当工場で使うという計画だったようです(実際はほとんどの野菜は洗浄やカットの設備の関係で100キロくらい離れたセンターまで持って行ってカットしてもらってまた戻ってくるという非効率なことになっていました)。
農場長直々に農場を案内してもらいました。
農場の面積は1ha(1万㎡)弱。
農業法人にしてはすごく小さいです。
最初に見せてもらったのは一番広い畑で、3反(3000㎡)の広さでした。
ここは一面にタマネギが植えてありました。
次に3棟あるビニルハウスを見せてもらいました。
ここではほうれん草と水菜が芽を出していました。
他の畑は借りたばかりでまだ手つかずのようです。
『10年かけてやっとここまできました』
有機農業でやってきたので、最初はうまくいかなかったけど、やっとまともに栽培できるようになってきたそうです。
この農業法人は当時全国に7つの農場があり、ここの農場は一番新しくて一番小さな農場だと説明を受けました。
そして、
『ここも一応見ておきましょうか』
とあまり見せたくなさそうに小屋を指さしました。
扉を開けると「ツン」とする刺激臭が鼻の奥を刺しました。