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「第四章 ブラック系?農業法人の章②」~農場長登場~

面接場所は大きな建物。

受付で面接に来たと告げると自動ロックの扉が開き、案内される。

入ると、でかでかと企業理念が書かれた看板が吊るされている。

スリッパに履き替えて10名ほどの従業員が事務作業している部屋を通り越し会議室に案内される。

待っているたメガネをかけた真面目そうな男性が現れた。

この人が農場長のようだ。

農業に縁のなさそうな風貌。思ったより若い。同年代か?

じっくりこちらを観察して質問してくる。

『農業ってどんなイメージですか?』

試しているな。

世の中には農業に対して甘いイメージを持っている人が多い。それを試している質問だと感じた。

なめるな。

僕は少なからず農業の厳しさを知っている。

妙な負けん気で。

『永遠なる単純作業のイメージです』

と答た。

農場長の目つきが変わった。

『その通りです!是非、一緒にやりましょう!!』

気に入られた。

冷やかしのつもりで面接を受けたつもりだったが、働くことになった。

『これもいい経験か』

「第四章 ブラック系?農業法人の章③」~あやしい建物~につづく