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「第三章 女性牛飼いの章⑪」~またケンカ別れ~

僕は普段、怒ることがありません。

言われた仕事を真面目に素直にやります。

最低賃金よりも低い給料でも働きます。

「なめられているんだ。たまには怒らないといけない。」

そう思って、スマホで食品乾燥機のカタログのページを開き、女性牛飼いさんのいる牛舎に問い詰めに行きました。

「カタログに載っている値段より高いのですけど、どういうことですか?」

「知らん!ワシはその値段で買ったんや!」

「いや、しかも中古でしょ?」

「使ってへんから新品と一緒や!」

らちがあかないので、僕はキレてみることにしました。

「おかしいやろ!こんなんボッタクリやろが!」

怒鳴ってみました。

少しはひるむと期待しましたが、、、

「〇☆△×□☆〇△×□!!!!!!!!!!!!!!!!」

鼓膜が破れるかと思うほどの怒声が牧場に響きました!!

何を言ったか聞き取れないレベルの大声です。

その後も討論は続きますが、相手は引かない。

とうとう僕も面倒くさくなって、結局言われた金額を払うことにしました。

「もう一生ここでは働かへんからな!」

これが僕のせめてもの抵抗でした。

「第三章 女性牛飼いの章⑫(最終回)」~大きな損失~につづく