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「第三章 女性牛飼いの章⑩」~助成金の誘惑~

不信感を感じつつも土地を借りることができたので、その土地にコンテナハウスを2台搬入した。

1台は加工場として、もう1台は事務所として使用する。

僕はますます忙しくなり、ほぼ事務所で寝泊まりすることに。

食品乾燥機も2台。

1台は助成金を使って購入したもの。

もう1台は女性牛飼いさんの家にあったもので、これも睦が購入することになる。

ただし、この機械は助成金の対象外。

他にもさまざまな必要な物品を搬入し、いよいよ事業が開始。

仕事は計画通り女性牛飼いさんのお姉さんに手伝ってもらう。

すると、いろいろと気になることを言ってくる。

「これも、これも全部助成金で購入したんでしょう?」

どうやら女性牛飼いさんがそう言っていたようだ。

助成金の対象になるのは一部であり、ほとんどの資材は僕のお金で購入している。

女性牛飼いさんはまた、自分の都合が良いように勘違いしているようだ。

仕事を進めていると、ある日女性牛飼いさんから食品乾燥機の請求が来た。

「高すぎる。」

おかしいと思いながらネットで定価を調べると、それよりも高い金額。

「ふざけるな!」

問い詰めに行った。

「第三章 女性牛飼いの章⑪」~またケンカ別れ~につづく