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「第三章 女性牛飼いの章⑤」~農家の夢~

女性牛飼いさんの本業はもちろん牛飼いなので、副業であるコメ作りの田んぼは多くない。

しかし、この牧場には米作りに必要な「トラクター」「田植え機」や「コンバイン」、「乾燥機」「籾摺り機」「計量器」などなど必要な機械をすべて揃えている。

もちろん牛飼いに必要な機械もそろっている。

それぞれ数十万円する機械。百万円をゆうに超える機械もたくさんある。

女性牛飼いさんのお姉さんは言う。

「あの子は昔から機械が好きで。」

機械が好きすぎて本当は必要でない機械も買ってしまうようだ。

なので、どう見ても大赤字。

さらに大量の動物たちのエサ代がかかり、たくさんいるから病気になることも多く、病院に連れて行ってたくさんお金を払っている。

どこにお金があるのやら?

牛飼いはそんなに儲かるのか?

そんなある日、女性牛飼いさんはつぶやく。

「田んぼと動物がなかったら働かなくても暮らしていけるんや。」

「えっ!!??」

なんと!女性牛飼いさんは家賃収入だけで食べていけるそうだ。

持っている田んぼの上にお店ができて、そこから家賃収入が入ってくるようになった。

自分の持っている田んぼにお店が建ったり道路が通ったりすると大金が入ってくる。

宝くじに当たるようなもの。

それを夢見ている農家もたくさんいる。

その夢をゲットした女性牛飼いさんは、牛舎や農機具をすべて売り払って働かないで暮らすことも可能。

なのに、牛飼いをして稼いだお金で色んな動物を飼ったり、色んな機械を買って大赤字になるお米づくりをして暮らしている。

好きな動物に囲まれながら、自分の好きな機械を揃えて、好きな仕事をしていて、毎日楽しそうに働いているので、それが彼女にとっては幸せな事なのかもしれない。

「第三章 女性牛飼いの章⑥」~牛と寝る人牛を蹴る人~につづく