
第三章は女性牛飼いさんでの話番外編です。
そうしている間にまた秋が来ました。
女性牛飼いさんは米作りもしています。
田植えはそんなに重労働ではないので僕の出番はありませんでしたが、日々の草刈りと稲刈りの時にはお呼びがかかりました。
稲刈りの助っ人には女性牛飼いさんのいとこの女性猟師さんが来てくれます。
女性猟師さんは機械に乗るのが上手なので「コンバイン」というお米を収穫する機械での稲刈り作業を担当してくれます。
僕は機械で刈れない部分を手で刈る仕事と、刈り取った稲の籾を「乾燥機」という機械に運ぶ仕事を担当しました。
乾燥機で乾燥させて籾を「籾摺り機」という機械で籾殻を取り除いて玄米になります。
それを30キロの袋に入れて積んでいくのですが、それはもちろん僕の担当。
女性牛飼いさんには
「力持ちやわ~」
と喜んでくれました。
プロの格闘家の中では断トツでパワーがない方でしたが一般人の中では力持ちに分類されるようです。
無事にお米の収穫ができましたが、牛飼いは稲刈り後にワラを集める仕事があります。
牛さんのエサになります。
女性牛飼いさんの田んぼのワラだけでは足りないので周りの農家と契約してワラをもらいます。
ワラは次の年の米作りの栄養になるので田んぼの中に鋤き込むのが一般的ですが、牛飼いはワラが必要なのでワラをもらう代わりに牛の堆肥を入れるのです。(僕が最初にここでした仕事。)
ワラをそのまま鋤き込むか牛の体内を通過してから鋤き込むかの違いです。
ワラ集めは「ロールベーラー」という機械で集めてロールにします。
ここでも女性猟師さんが機械に乗ってワラのロールを作っていって僕が軽トラに山積みにして運びます。
女性が機械に乗って体力のある男性が人力の作業をした方が効率がいいなと思いました。
そんな中、雨が降ってきました。
急いでワラを集めないとドロドロのワラになってしまいます。でも間に合わないませんでした。
あくる日、ドロドロになったワラを収穫します。
もう牛さんのエサには使えません。
でも、農家と契約しているからワラを回収しないといけません。
ドロドロのワラの山はそれから1年経っても倉庫に山積みになっていましたが知らない間になくなってました。
何に使ったかは分かりません。
※色々ありましたが、今はここで野菜販売しています。

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