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「第三章 女性牛飼いの章③」~20匹の猫たち~

家に入ると犬がいた。牧場にいた犬とは別の犬。

その犬は飼い主以外の人間を見ると噛みつくので檻に入れられていた。

僕が近づくと凄まじい勢いで吠えつづける。犬に吠えられながら食事をする事に。

ここでの食事は、定年後農家さんとは異なり、パンではなくご飯が出てきた。

しかし、3時のおやつにはやはり菓子パン。

農家は菓子パンが好きなのだと確信した。

こういった日々を過ごしているた、徐々にこの場所の仕事も理解してきた。

牛飼いといっても、主に牛乳を搾る「乳牛」を育てる農家と、食べるために牛を育てる「肉牛」を育てる農家がある。また、肉牛を育てる農家は母牛を育てて子供を産ませ、その子供も一定の大きさまで育てる「繁殖農家」や、出荷まで大きく育てる「肥育農家」が存在すると知った。

そして、この牧場は「肉牛」の「繁殖農家」。副業として少しだけ田んぼもやっている。

お父さんが病気で倒れて寝たきりになったため、娘である女性牛飼いさんが跡を継いで経営する事になったようだ。

障害を持つお兄さんと、嫁ぎ先から戻ってきたお姉さんの兄弟3人で多くの動物に囲まれながらの経営。

猫は総勢20匹いた。

「第三章 女性牛飼いの章④」~猫がいる所に猫が集まる~につづく