そんなある日、従業員のブラジル人が定年後農家さんの家に怒鳴り込みにきた。
「給料がない、おかしい!給料をくれ!」
すると、そのブラジル人にだけ給料が支払われるようになった。
文句を言えば給料がもらえる仕組だと思って、僕も試しに文句を言ってみた。
すると、
「それならあっちいけ!」
と言われ、近所の和牛農家の仕事を紹介されました。(※ここでの話は次の章。)
そこでは、牛の堆肥(牛の糞尿を山積みにして発酵させたもの)をダンプで運んで、定年後農家さんの田んぼに入れる仕事をした。
内容的には定年後農家さんの仕事なのか、和牛農家さんの仕事なのか分からない仕事だったが、和牛農家さんから給料が支払わた。
農業の仕事を始めて1年。初めてお金がもらえた瞬間だった。
そして、また事件が起こった。
定年後農家さんの農場の近所にある工場が燃えた。