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第12回(最終回)「ビジネスモデルは完成されていた」 

潰れそうな店をいくらなら売ってもらえるか考えました。


今のオーナーはそのお店をタダ同然で手に入れたのを知っています。


ただ、運営しているうちに赤字を積み重ねているだろうから、それを補填する分だけの金額を試算して提示してみたら、、、

「まだがんばります」

との返答。安すぎたか。

でも、音を上げるのも時間の問題。

色んな人に実店舗を持つにあたっての相談をしていきました。

良く売れている八百屋さんには店舗運営にどれだけコストがかかるか教えてもらいます。

光熱費は思ったよりかかります。従業員に関するトラブルの話も聞かされます。

そして、今の業態でいけてるのならその方がいいとアドバイスされます。

少し、やる気がなくなってきました。

元コンサルタントの境目研究家さんにも相談すると


「そもそも、なぜ店舗を持ちたいのですか?」

と問われます。
自問自答すると店舗を持つメリットが分からなくなってきます。

そして、

「店舗を持たない今のスタイルの方が『いまどき』」

の言葉がトドメになり、店舗を持つことをやめることにしました。

やめると決めて少し経ってから、

「お店買ってくれませんか?」

と潰れそうな八百屋のオーナーが切り出しました。

が、実店舗を持つのはやめると決心していたので丁重にお断りました。

そのお店はそのまま潰れました。


そんな事もがあり

「自分のビジネスモデルは完成されてたんだな」

と考えるようになり、向上心が無くなりました。

借金も実質なくなったので、贅沢しなければお金の心配はないくらいの状態になっていました。

そして、週休0日が当たり前の業界でありながら週休1日をとる事にしました。

少しだけですが、創業以来はじめて売上が下がりました。

9年目の売上2200万円、10年目売上2100万円

おわり