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第7話「百貨店後編」

本来なら百貨店の催事は水曜日〜火曜日と約1週間連続して出店します。


ところが、今回は週に一回、毎週出店するという特殊な形態での出店依頼でした。

さらに開始時間も終了時間もこっちの都合に合わせてくれるという条件。

ただし、与えられた売り場は死角になる場所。売上が上がりにくい場所でした。担当者さんはその売り場を何とかしようと考えて提案したようです。

しかし、百貨店とはいえ野菜は高くは売れません。薄利多売でがんばります。高い値段でも売れたのは朝採りのスイートコーン、ブドウ、そして丹波栗。

丹波栗の販売時には目標金額を上回って驚かれました。

初めはイジワルだったマネキンさんも「私は初めからやるとおもってた!」と褒めてくれました。

そんなある日、担当者さんからいきなり「ありがとう!」とシェイクハンドを求められました。

この担当者さんは九州からの転勤で京都に来ていたのですが、再転勤で九州に帰れる事になったのです。


そして担当者が代わりました。

新しい担当者はこの特殊は販売業態が気に入らないらしく嫌な雰囲気。

そんな雰囲気で仕事をするのは嫌なので百貨店から撤退する事にしました。その時は他にもやりたい事もあったのも撤退のきっかけです。

撤退をきめてから百貨店の店長が売場の前をうろうろするようになりました。


もしかして辞めて欲しくなかったのかもしれません。

5年目の売上げ1200万円

第8話「夢のような借金」につづく