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「第一章 悪い有機農家の章②」~憧れの農業の仕事、そこで見たもの~


面接場所は、台風で被害を受けたビニルハウスの中というボロボロな場所でした。

そこで、昔から有機農業を行っているという60代のおじさんに加え、弟子である40歳くらいの女性と、研修生である25歳くらいの女性がいました。

面接を受けた後、すぐにでも来て欲しいと言われたため、都会でコンビニのアルバイトをしていた僕はは、辞めるのに3カ月かかったため、週2日、アルバイトが休みの日だけ働くことになりました。

帰宅するのは夜中の2時から3時で、就寝時間は4時で、5時過ぎの始発に乗って2時間かけて出勤していました。

仕事内容は、草刈り、草引き、壊れたビニルハウスの片付けがほとんどで、農作物を見ることはありませんでしたが、憧れの仕事だったため楽しかったです。

ハードなスケジュールの中での慣れない仕事のため、めまいやフラつきがあったため、おじさんに「お前体力ないな~」とよく言われましたが、その時点ではやさしかったです。

しかし、研修生の女性は非常に厳しい扱いを受けていました。仕事のしんどさではなく、精神的な追い込みが厳しかったです。

何をしても怒鳴られ、すべて責任をとらされ、人格否定されることもありました。また、「こんな風に育てた親が悪い!」と親を中傷したり、「お前なんかと友達になるなんてロクな友達じゃない」と友達を中傷することもありました。

拘束時間は、朝の6時から夜の10時まで。ほぼ一日中説教されていました。

僕は格闘技界でも厳しい人間関係を見てきてマヒしていたため、農業界もこれが普通だと思っていました。むしろ殴る蹴るがないので全然マシだなと感じました。

「第一章 悪い有機農家の章③」~変な出資を要求される~につづく